終わりなきGAME 仮面ライダーエグゼイド総括

仮面ライダービルドがついに始まりました!

物理の方程式に乗ったライダーキックが斬新でした笑


ストーリーも多くの謎に満ちていて、非常に展開が気になります。

今後が楽しみなビルドですが、今日語るのはひとつ前のライダー。


そう、先日最終回を迎えた「仮面ライダーエグゼイド」です!


45話とやや短めのTVシリーズでしたが、その面白さと人気の盛り上がりは歴代でも屈指だったのではないかと思います。


なぜエグゼイドは面白かったのか?

エグゼイドが伝えたものはなんだったのか?


冬映画やVシネも残っていますが、ここで一旦振り返りをしておきましょう!

エグゼイドが面白かった理由として考えられることは、物語の密度が高くスピーディな展開による心地よさがあったのではないかと思います。


1クール目の10のゲーム編では1話毎に新しいライダーと登場人物を1人ずつ紹介。

主要メンバーの紹介が終わるとすぐにレベル3ガシャットの登場回が続きます。

同時に平成ライダーお馴染みの各話のゲスト救済(エグゼイドでは患者の治療)が盛り込まれます。


この時期は非常に1話の内容が濃く、次々と現れるライダーたちと永夢が関わっていくことで両者のキャラクターが掘り下げられていました。


従来の平成ライダーは2話完結がスタンダードでしたが、それを崩したことで話の密度が高まり見応えを増していったと思います


2クール目に入ると永夢のゲーム病の秘密を巡るドラマが加速します


永夢へのゲーム病告知を巡るドラマは振り返ってみれば割と短い期間でしたが、その分緊張感を保ち、ブレイブ・スナイプのパワーアップと永夢の立ち直りがうまくリンクしていたと思います。


仮面ライダークロニクル編は前半は常にクライマックスが続く、敵味方が入り乱れる展開でした!


パラドの謎が明らかになり、バグスターとの運命をかけたエグゼイドvsパラドックスのLevel99同士の対決は最終回かと思う盛り上がりでしたが、まさかのゲンム=壇黎斗復活からの共闘は驚きました。


黎斗も含めたバグスターとの決戦も盛り上がりましたが、さらなるボス・クロノスが登場でさらにかき乱されます。


対クロノスでバグスター陣営と近づいたと思えば、ブレイブ=飛彩がクロノスに着き、レーザー=貴利矢の敵側としての復活。目まぐるしい展開が続いて満を辞してハイパームテキが登場します


このように振り返ってみると、エグゼイドは常に縦軸の物語が動き我々視聴者をいい意味で落ち着かせない作品だったことがありません分かります。


この常に動き続ける感覚が毎週の高揚感を1年間維持し人気につながったのではないかと思います



エグゼイドもう一つの魅力が医療ドラマを完遂したテーマです


エグゼイドは医師が仮面ライダーに変身するシリーズでしたが、彼らの医師としてのプライドや価値観がそのままライダーとしての正義感に描かれていました。


医療ドラマとしてのエグゼイドで印象的だったのが命の扱いと病気への向き合い方でした。

その最たる場面は最終回における永夢の会見でしょう。


この会見でゲーム病で消滅してしまった人々を死亡したのではなく、データ化してしまった症状であると語られます。

そして、今後の医療が進歩することで、データ化した人々も元に戻せる日が来ると永夢は訴えます。


現実の世界では今も病気と闘っている人がいます。

それは患者だけでなく、病気を治そうとする医師も一緒です。

病と向き合い戦い続けることで、いつか必ず完治させる。


その熱い思いは間違いなくエグゼイドが本物のドクターと同じ思いの元に闘っていることの証拠だと思います。


また病気を治してもその後続いていく人生は決して楽ではありません。

それでも生きていくことで希望が生まれて来ることは劇場版のトゥルーエンディングでも描かれていました。


医療ドラマとしても本気で作れていたからこそ、ヒーローとしてのエグゼイドの重みのが増したのではないかと思います


ゲームと医療という相反するようなテーマを抱えてはじまったエグゼイドですが、ゲームをプレイしていくような物語展開とドクターの韓座を救う倫理観なりたったヒーロー像が見事に成立していました。


正義というものが描きにくくなったこのご時世に、ひたむきに命を救おうとする、命の在り方を考えさせてくれるエグゼイドはとても心を打ちました。


仮面ライダーエグゼイドはまさに今の時代を象徴するヒーローだったんだと私は思います