ネタバレあり! 劇場版リュウソウジャー&仮面ライダージオウ 感想

毎年恒例となりました夏映画の時期が今年もやってきました!

劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer


騎士竜戦隊リュウソウジャー THE MOVIE タイムスリップ!恐竜パニック!!


真の最終回を謳う仮面ライダージオウと始まりを語る騎士竜戦隊リュウソウジャー

この夏をさらに熱くしてくれること間違いなしの両映画を初日に観にいくことができました!

劇場版も平日にも関わらず満員!
熱量・期待度の高い映画の感想を最速で語っていこうと思います

(以下ネタバレありです)

まずはリュウソウジャー。

内容は非常にシンプル

マイナソーの力で恐竜時代にタイムスリップし、過去のリュウソウ族でありガイソーグの力に飲まれたヴァルマと戦うというもの。

TVシリーズの敵であるドイルドンは冒頭のみの登場(過去ということですでに退場したタンクジョーやガチレウスが出ていました。)

出自が不明だったガイソーグもドルイドンと戦うためにリュウソウ族が作ったものでした。

ヴァルマも悪人ではなく、力に飲まれただけでリュウソウジャーとの戦いを通して正気を取り戻します。

見どころは上堀内監督によりダイナミックなアクション!

キシリュウオーファイブナイツのCGを使わない機敏な動きと豪快な爆破のコラボは第1話をのロボ戦を思い出させてくれ、アナログ特撮の本気を見ました。
ビルを踏んで飛び上がるシーンはオォッて思いました。

劇場版限定のキシリュウジンもナパームの中の立ち回りはカッコ良かったです

ただ尺の都合か物足りなさを感じたのも事実。

キシリュウジンも冒頭のドルイドンとの立ち回り以外、隕石破壊に突っ込むだけでもっと色んな活躍が見たかったところ

カナロ・リュウソウゴールドもほぼ出番なしだったのが寂しい

リュウソウジャーの始まりを謳ってましたが、結論は過去にきたリュウソウジャーたち自身が受け継がれてというサプライズ感がなかった点も物足りなさを感じてしまいました。

それでもアクションの迫力は気合い入っていたので、リュウソウジャーの良さは十分描かれた作品だと思います

続いて仮面ライダージオウ
一言で言ってしまえば、超問題作

内容のカオスぶりは歴代ライダー映画屈指なんですが、それが平成ライダーを総括してしまってるんだから凄い

ソウゴのこれまでの物語は、クォーツァーのリーダーであり真の常盤SOUGO・仮面ライダーバールクスが玉座につくために仕組まれたものだった

彼の目的は平成をやり直すこと

デコボコでいびつな平成をやり直すという非常にメタな目的を掲げるクォーツァーに対しソウゴは歪でも良いと啖呵をきる。

デコボコで歪に見える歴史は、その時一瞬一瞬を懸命に生きた結果だと言い切るソウゴに平成ライダーの全てが込められていると思いました。

前半で戦国時代に飛び、織田信長の実像が史実と掛け離れていて、歴史とは作られたものと描かれたからこそ、クォーツァーやソウゴの言葉が響いてきます。

そもそも平成ライダーは平成ライダーシリーズとして生み出されたわけじゃなく、1作1作がその時に作れる最高のものを!という意気込みで作られたものの繋がりだったわけで、世界観も設定もデザインだってバラバラ。
歪でデコボコの歴史だったわけです。

こんなシリーズは平成ライダーぐらいしかないんですが、だからこそこのメッセージを訴えられるのが平成ライダーだけでもあると言えます。

美しく歩んでいくことを考えるより、今を懸命に生きる

ライダーだけじゃなく私たち一人ひとりに伝わってくるメッセージだと思いました。

クライマックス、主役ライダーだけでなく仮面ライダーブレン、ゴライダー、舞台作品の仮面ライダー斬月カチドキアームズ、企画で登場した仮面ライダーG、果ては漫画版クウガが漫画のまま登場するなど、形がないことこそ平成ライダーだといわん限りの登場は驚きの連続でした

そして最大のサプライズは仮面ノリダー・木梨猛の登場。
予想の遥か上をいくキャスティングに笑えばいいのかも分からない…

でも猛がソウゴに選ばれたもの、選ばれなかったものを語るシーンは平成ライダーを最終的に背負うソウゴへのメッセージとしては熱かったと思います!

結局オーマジオウとはソウゴなのかSOUGOなのか?スウォルツの思惑はどこまで関わってるのか?などなぞは深まるばかりでもあったんですが、平成ライダーとはこういうもんだ!という圧倒的な熱量を感じました。

最後に先行登場した仮面ライダーゼロワンにも触れときます。

冒頭ウォズの口上で登場した時は驚きましたが、それはソウゴの夢。

映画のラストでの戦いはシンプルなデザインを活かしたスタイリッシュで本編が楽しみになりました。

歪でデコボコが平成ライダーと総括した本作。
平成ライダー最終章としてふさわしい出来だったと思いますが、新たに始まる令和ライダーはどんな世界を見せてくれるのか?

お行儀よくおさまらないのは予想できますが、どうくるかゼロワンにワクワクします